「子供の英語教育」を後回しにすべきかどうか?

教育・子育て

「子供の英語教育を後回しにすべき」このトピックについてもSTEAM English for kidsの見解を述べたいと思います。

※今回のコラムに関しては「早期教育は子どもが楽しんで取り組んでいる」ことが前提としてお話しています。世の中で言われている「早期教育は必要ない」に関しては、どのようなケースにおいて必要ないなどもあり、複雑にならないよう前提条件を決めてあります。

結論:未就学児の早期教育に関するものは「親次第」

先日、内田伸子先生(STEAM English for kidsのカリキュラムは先生の書籍・研究などをもとに作成しています)が先日とある動画に出演されていらっしゃったので拝見しておりました。子どもの教育に関してとても素敵な言葉を沢山お話されていたので、記録しておきます。

未就学児の早期教育は
「親次第」である。と言っていました。大切なことは、
「子どもと一緒に遊ぶことが大事。」「思いっきり遊ばせる。それに付き合ってあげる。」
「一緒にいられるときにひとりの人格を持った存在として丁寧に付き合うということです。」

この動画での早期教育についてのお話でとても興味深かった点を以下に記載いたします。

ー(公文・プール・バイオリン)などやるのは良い?(という問いかけに対し)
「あの、子どもによって。・・・興味を・(ここで不司会者の声にかき消されてしまいました。)」
「一人一人全部違う。でね、準備があるわけ、童謡を歌った、本の良き聞かせをした。(省略・・)会話する、これはものすごい準備学習ですよ。」

ー(早期教育は)やらないほうがいいんですか?やっても意味がないものですか?
「今の学校制度が先取り教育の子どもにとって必ずしも適切ではない」

(参照:早期教育の有害性を問う NewsPicksより)

学校の先取り教育を”早期教育”という論点でお話される方が多いようですが、成績という点で取り組むのではなく同じ早期教育でも意義のある教育に位置付けていくことが必要かと思いました。

私の体験で恐縮ではありますが、幼いころ漢字を書くことが大好きで、幼稚園で既に漢字の読み書きができました。これは早期教育の結果なのですが「漢字の文字を書くドリルが楽しかった」ということが原因です。大好きでそれを思う存分させてもらった当時の結果だと思います。

でもただ人より早くできたからってそれがなんなんでしょう。と思います。
どちらかというより、早くできたことより、学校の授業の理解を深められたことにメリットを感じています。

早期教育は子どもが楽しんで取り組んでいることが前提で取り組むことが大切だと思います。

未就学児の英語教育についての見解

内田伸子先生の未就学児の英語教育については
「幼いほど英語習得は容易は日本人には当てはまらない」
との見解でした。

早期での英語教育は必要ないとは言っておりませんが、インターナショナルスクールは必要ないという見解です。ピクニックに行った方がよほど良いとのこと。母語である日本語が土台にあっての英語教育であるというような見解だという印象を受けました。

未就学児の英語教育の事業を立ち上げた私自身、それまでに幼児期から英会話教室やインターナショナルスクール・オンライン英会話のスクールを利用していたユーザー側でした。

当時、私自身が様々な見解に振り回され迷うことがあったので、自ら第二言語習得や児童の発達心理について学びました。その後、インターナショナルスクールでの現場経験を得て、未就学児は子どもの安全基地での英語習得が何より一番良いのだということを実感しました。

そして、母と子どもの一緒にいられる時間を大切にしながら、子ども一人一人の成長に本当に喜べるような英語教育が必要だと考えSTEAM English for kidsを立ち上げました。

日本語環境で過ごす日本人の子どものための伴走型英語&幼児教育です。

少し余談になりますが、旅行先で3歳の我が子がオーストリアのの同じ年齢の子どもを見つけ自ら英語を使って一緒に遊びに誘いお友達になっていました。その後彼が日本にいる間は継続的に英語でやり取りしていてました。驚いたのは瞬発的にみずから英語の単語をなんとかくみあわせてコミュニケーションをしていたことです。

今の日本は海外のお友達も一緒にすごす機会が以前より増えてきました。そのため、未就学児からコツコツとある程度の語彙と単語を定着させておくと、いざという時の備えにもなりますし、特に3年生からの外国語活動があった時に内容もしっかり把握しながら楽しく取り組めると思っています。

幼児期に英語を習得することが悪影響を与える??

第二言語習得について幼児期に英語を習得することが悪影響を与えるというエビデンスを見たことがありませんが、エビデンスなしで理論を組み立て否定的なご意見をいただくことは無きにしも非ずです。よく「しょせん学習塾のあおりなのであろうなど」ともいわれてきました。

そのようなご意見を持っていらっしゃる方と、児童の英語教育に携わる講師とでは、事前に持っている情報が違います。そのため「金儲け」「保護者の不安材料をあおっている」だの、特に幼児期の幼児教育・英語の早期教育は本当にたたかれやすいのです。

実際に運営してみると、子どもの英語教育に携わる先生方は本当に熱心で、個別最適な伴走型となると採算も合わないものです。

こんなにも叩かれても、私たちのサービスをどうしてもやったほうが良いと使命感を感じているのは、あまりにも幼児期の子どもたちに適切な英語教育のアプローチの仕方を知らずに児童への英会話分野への教育支援サービスをしているところが多かったためです。

私自身一消費者として英語教育に莫大な投資をしてきたとともに、我が子にも時間とお金をかけて投資してきたのが第二言語習得です。

よくわからぬまま、ヒトの意見に振り回されるのはもうこれで終わりにしようと考えた私は、実際に教授法や児童の発達心理を学び、現場経験を得て、ほかの専門家の方や講師の先生とともに子どもたちへの個別最適なアプローチをしようと1年かけてこのサービスを作ってきました。

子どもの英語教育を後回しにする理由

バイリンガル教育の研究で有名な中島和子先生の書籍「完全改訂版 バイリンガル教育の方法」では、むしろ、幼児期に第二言語を習得することは、認知的・言語的・社会的なメリットがあるとされていますが、私たち日本人が子供の英語教育を後回しにする理由でよく聞く例として、以下を挙げてみます。

  1. 日本語の習得が優先的であるため:
    幼児期には、母語の習得が最優先であるため、日本語をしっかり習得することが重要です。英語教育が日本語教育に悪影響を与えることはないとされていますが、英語教育に時間やエネルギーを割くことが、日本語教育を犠牲にすることになる可能性があるため、バランスを考えなければなりません。
  2. 幼児期に英語を習得しても、高校や大学で英語を学ぶ必要があるため:
    英語は、高校や大学で必修科目となっており、大学入試でも英語力が問われます。ですがやはりテストのための英語。大学受験のための英語となると、幼児期に英語(ここでよく言われるのは会話としての英語という点でよく議論されていますね。)を習得しても、それが高校や大学での学習に役立つかどうかは未知数であると考えられているケースです。

以上のような理由から、英語教育を後回しにすることが望ましいとされる意見もあります。

母語が土台にあっての英語教育というご意見が多いと思います。「英語を勉強しているから日本語がおろそかになっている」というのは少し極端な例だと思います。

ちなみに毎日どれぐらい英語にふれているのか?日本語を犠牲にしているのかの時間をもとに議論をしているものがほとんど見られません。

個人的には、普段日本人で日本語の環境で過ごしているのであれば、それにプラス、英語教育をしたとしても日本語教育に悪影響を与えることはないと考えます。むしろ新しい文化・世界に触れる体験を作れるのでは?と思います。

未就学児から英語に触れ、第二言語への理解の土台があることで、実際に小学校で英語を習うタイミングに入った時、言語の理解だけで頭がいっぱいになってしまうのではなく「その言葉を通してどのようなコミュニケーションができるか」「また異文化などを知ることの楽しさを深める」ことに集中できると考えます。

英語の理解だけに時間を費やしていると、本当に磨かなければいけないスキルがおろそかになります。また言語は勉強というよりもツールです。算数などのように頭で考えてつかうとかではなく、運動や、ピアノなどの楽器を弾くかのように体にしみこませて自然に使えている、無意識に、瞬発的に、使えることが必要です。

だからこそ、コツコツ継続し力をつけていく必要があります。遠回りする必要はなく、弾けるようなる、早く走れるようになるには、型やコツがあるため、英語にもその王道があります。すぐ効果がでるようなものではありませんが、適切なトレーニングで未就学児から少しづつでも継続して触れておくことが必要なのではと考えています。

未就学児は言葉のまとまりをそのまま理解するのが得意だったり、そのほかにも小学生以降にできない様々な特徴があります。その幼児期の強みを生かして楽しく習得できるのであればやってしまった方がいいのではないかと考えています。

ネット上のネガティブなコメントに惑わされず、あなたの子どもの英語教育を応援してあげてください。そして国語(日本語)も英語も、仕事もできる人に育てましょう。

では、どうやって自分たちの英語教育指針を作っていけばいいのでしょうか?

それぞれの英語教育指針を作ってくれる書籍「バイリンガル教育の方法」

まず、自分の子どもにおいての教育はどうしたいのか簡単でもいいので整理し明文化するといいと思います。

例えば、

Q1.将来どんな子になってもらいたいか?
Q2.その中に英語で表現する能力は必要か?
Q3.自分の子どもに英語教育を通してどのような活躍をしてもらいたいか?

というようにどんどん深堀してみるなどです。

バイリンガル教育の権威と言われている中島和子先生の著書「バイリンガル教育の方法」では、子供時代に複数言語を獲得する事は思考の柔軟性、異文化適応力、言語に対する理解、言語分析能力を高め、子供は文化的にも知的にもより豊かにするものだという見解で書かれています。

「自分のこどもが12歳までに親ができる事は?」
バイリンガル教育研究の第一人者である中島和子先生の50年近くにわたる研究の集大成の本は読みごたえがあります。

英語教育において、それぞれのご家庭での方針があると思いますが、受験としての英語教育ではなく、将来の外部環境の変化に柔軟に対応し生きて行くことができるように「国際語としての英語(English as an international languages) 力」がこれからの時代には必要だと考えます。

世の中に多く出回っているバイリンガルのお子さんを育てたお母さま方の本もすばらしいものが多いのですが、何しろ50年近くにわたる研究の集大成と言うことで説得力がある本です。

最近の多くのバイリンガル教育系の本の内容や考え方は、この本に集約されているのでこの本を読めばほかの本はもしかしたら必要なくなる人もいるかもしれません。中島先生ご自身のお子様もバイリンガルということでさらに説得力2倍。

この本に一度目を通してみると、ほかの子どもと比較することなく自分たちの子どもの英語教育は何歳から始めればいいか?のぶれない軸を決められるのではと思います。

世間の様々な早期英語教育に対する意見に関して、それぞれのご家庭での環境、子どもにどれだけの時間を第二言語習得に費やしてあげられるか、自分の子どもにどうなってほしいかなど、どのような職業の可能性があり、日本は今後どのような環境になっていくのか?など総合的に考え、各ご家庭にあった英語教育ができればいいと思っています。

早期教育は「効果」があるのではなく「意義」があるもの

何にしても、勉強・学習(学び)に関しての体験は何かしら「意義」があることだと思います。

もともと未就学児は土台作りの時期です。すべての物事が学びにつながります。「習得は早いが、忘れるのも早く意味がなかった」ということもよく言われがちですが、幼少期の体験のインパクトは土の中に隠れた根っこのような部分で生きているかもしれません。

だから私は早期教育には「効果」ではなくそれを体験する「意義」があると思いますし、そうなるように私たち大人が意識し丁寧に子供と向き合うべきだと感じています。

ちなみに早期教育も、子どもが楽しんでやっていることが前提としてお話しています。だからもし公文でも、お受験教室でもなんでもよいですが、子どもが「楽しい、また行きたい」というのであれば、どんどん進ませてあげればいいだけのことだと思います。同じも英語教育も興味があればどんどん進ませてあげればいいだけだと思います。

親が我が子のことを心配し、習い事ばかりになってしまっている。もしそれを全部楽しいと継続していくのであればいいのですが、もし子どもがつらくなってしまったらそれは「教育虐待」ともいわれます。世知辛い世の中です。

私たちの第二言語習得のアプローチは「子どもたちの興味から派生する学び」を大切にしています。すべての子どもたちが同じペースで物事を理解・習得するわけではありません。親としてはとても焦ってしまうこともありますが、子ども一人一人にフォーカスし、見守り、丁寧に伴走していくことが大切だと思います。

また、信頼関係をもつ保護者と一緒に学ぶことは、子供が安全基地にいて安心して学べる環境にあります。そしてほかの子どもたちを比較されることなく、この前できなかったことができた成長にフォーカスできるので、親子で楽しんで取り組んでいただけると思います。

もし未就学児の英語教育にご興味ある方は、まずはSTEAM English for kidsお問い合わせください。

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